日本及びウズベキスタンの研究機関による共同研究の実施

2020/7/1

「地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)」の対象にはじめてウズベキスタンが選ばれる

  この度,京都大学及びアラル海流域国際イノベーションセンターほかによる,「アラル海地域における水利用効率と塩害の制御に向けた気候にレジリエントな革新的技術開発」が,「地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)※」における2020年度新規採択研究課題として決定されました。

  今回採択が決定した研究は,綿花などのかんがい農業による大量取水により縮小したアラル海周辺において,塩分濃度が非常に高い土壌や地下水でも生育可能な植物の資源価値を探り,ぎりぎりの生活状況に置かれた小規模集落でも持続的に農業を営める技術及びビジネスモデルを開発・展開することを目的とするものです。

  本研究は,世界で145件の応募の中から選ばれた12件のうちの一つであり,ウズベキスタンはもとより中央アジアで実施される初のSATREPS案件となります。

  また,アラル海地域における水資源の利用と土壌の塩性化への対応という,ウズベキスタンにとって非常に重要な課題の解決に,両国の最先端の研究機関が協力して学術的に取り組むという点で非常に画期的であり,その成果が大いに期待されます。

  アラル海問題は,環境・気候面,社会・経済面及び人道面での影響の大きさから,現代における最大の環境上の災害の一つであり,日本政府としても,地域の持続可能な開発や,地域住民の健康と将来を脅かす問題解決のための取り組みを続けています。

  この研究は,費用面を含め,日本の関係機関(国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)及び独立行政法人国際協力機構(JICA)による支援を受けて実施されます。プロジェクトの総額は未定ですが,各課題の予算は年間9,500万円で,実施期間は3~5年を予定しています。

  なお,本研究は,今後,ウズベキスタン政府との案件実施に向けた協議及び合意の取り付けを経た上で実施されることとなります。
 
※SATREPSは,国立研究開発法人科学技術振興機構(JST),国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)及び独立行政法人国際協力機構(JICA)が連携して実施するプログラムです。環境や生物資源等の地球規模の課題解決を視野に,課題解決につながる新たな知見の獲得やその成果の将来的な社会還元を目指し,日本の研究機関と開発途上国の研究機関による国際共同研究を推進するものです。