平岡邁ウズベキスタン共和国駐箚日本国特命全権大使スピーチ
(草の根・人間の安全保障無償資金協力の署名式(3月9日))
マラヒモフ国民教育大臣、
ご列席の皆様、
日本国民を代表し、草の根人間の安全保障無償資金協力案件署名式を開催することができますことは、真に喜ばしいことであります。
日本政府は、ウズベキスタン国民の社会環境及び福祉の向上を目的として、1995年よりウズベキスタンにおいて教育環境、医療環境の改善及び女性の社会的地位の向上等を目指す草の根・人間の安全保障無償資金協力を開始し、この15年間で合計268件、約1,556万米ドルの協力を実施しております。そのうち、教育分野における支援は、合計168件、総額約955万米ドルに上っています。
私も、これまでに草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を実施した地方の学校を訪問したことがありますが、こうした支援は成功裏に実施されており、各学校で新しい環境が整備されています。私は、新しい教育環境で目を輝かせて勉学やスポーツに励む若い生徒達を目の当たりにして、こうした生徒達とウズベキスタン国の輝かしい将来の成功に思いを馳せて、感動いたしました。また、供与された設備や教育器材は、とても大事に活用されています。
そして、本日、アンディジャン州アンディジャン市第37学校、アンディジャン州パフタボット地区第31孤児院、カシカダリヤ州カスピ第22学校、サマルカンド州ブルングル地区第36学校、サマルカンド州サマルカンド市第1知的障害児特別支援学校、シルダリア州グリスタン地区第9学校に対して、教育環境の改善のために合計457,679米ドルの支援を実施できることは、とても喜ばしいことだと思います。こうした協力により、これらの学校や教育施設では、学校用設備、縫製用ミシン等の教育用機材、体育用道具、食堂用器材等が整備され、青少年のための教育環境が改善されます。本年は、カリモフ大統領によって「調和的に発展した世代の年」とされましたが、学校や孤児院の教育環境改善のための機材整備は、若い世代の健全な成長のためにも極めて重要ではないかと考えます。
私は、こうした協力により、ウズベキスタン国の将来を担う若者の教育環境が改善されることにより、全ての若者が健全に成長され、成功され、幸せな人生を送られますことを、またウズベキスタン国がさらに発展し繁栄していくことを心から念願しております。
日本とウズベキスタンとの友好関係がさらに強化されることを、そして本日署名を行いました案件の他、我が国が実施した草の根・人間の安全保障無償資金協力が日・ウズベキスタンならびにその国民の友好・親善関係のさらなる架け橋となることを心から祈念しております。
ご静聴ありがとうございました!
平岡邁ウズベキスタン共和国駐箚日本国特命全権大使
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