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平成20年秋の外国人叙勲伝達式における大使祝辞

 

     ご列席の皆様、

 

日本政府を代表し、ラスロフ・ホジアクバル・アブドゥラヒーモビッチ氏の旭日双光章受章を心よりお祝い申し上げます。ラスロフ氏はウズベキスタン人として初めて勲章を受章されますが、今回の叙勲はウズベキスタンと日本との友好関係の象徴であります。

 

ウズベキスタンでは812名の邦人が国内13個所の日本人墓地で眠っておりますが、カリモフ大統領閣下を始めとするウズベキスタン政府がこの同胞が眠る日本人墓地を暖かく守ってきて頂いていることを心より感謝申し上げます。

 

ウズベキスタン政府は長年に渡り、日本人墓地の整備及び維持管理に尽力してくださっています。かかる、ウズベキスタン政府の暖かいお気持ちに、日本政府として、また、私自身、一人の日本人として深く感謝しており、今回ラスロフ氏が勲章を受章されたことを大変嬉しく思うと共に、敬意を表します。

 

ウズベキスタンでの本格的な日本人墓地整備は1983年に福島県ウズベキスタン文化経済友好協会親善使節団がウズベキスタンを訪問した際に始まります。1990年には福島県ウズベキスタン文化経済友好協会親善使節団とウズベキスタンとの交流10周年記念共同事業としてタシケント日本人墓地に鎮魂の碑が建立されました。

 

その後、1994年にはアングレンの日本人墓地が整備され、翌年にはタシケントの日本人墓地にウズベキスタン全土の日本人合同の鎮魂の碑が建立されました。また、2001年には中山成彬衆議院議員が中心となり「日本人墓地整備と鎮魂の碑建設発起人の会」が設立され、日本全国で募金活動が行われました。

 

そして、2002年にウズベキスタンの全ての日本人墓地の整備が完了しましたが、その成果として、2002年5月25日にはベガバード市の日本人墓地において鎮魂の碑除幕式が、タシケント市では日本人抑留者記念碑除幕式が行われ、日本からは中山成彬衆議院議員及び当時自民党政務調査会長であった麻生太郎現日本国総理大臣も出席いたしました。

 

このようなことは、ウズベキスタン政府の御協力なしには成し遂げられなかったことです。両議員はその訪問時にカリモフ大統領閣下を始めとするウズベキスタン政府要人と会談を行い、両国の友好関係の強化を確認いたしました。


 
かくも順調に日本人墓地整備が行われたのは、ウズベキスタン政府、この場にご列席の皆様の暖かい協力があったこと、そして、縁の下でラスロフ氏が熱心に取り組んでくださったおかげであります。

 

我が国とウズベキスタンとは同じアジアの国として多くの価値観を共有しており、死者への畏敬の念もその共通の価値観の一つです。ですから、ウズベキスタン政府がこの地で命を落とした同胞の墓を丁重に扱ってくださっていることを我々日本人は感動の念を持って受け止めると共に深い感謝の念を抱いております。ラスロフ氏が勲章を受章されたことは我々日本人として大変喜ばしいことであります。

 

改めてカリモフ大統領閣下を始めとするウズベキスタン政府に厚くお礼申し上げるとともに、日本とウズベキスタンとの一層の友好関係の拡大、ご列席の皆様、そしてラスロフ氏のご健勝とご発展を祈念申し上げましてお祝いの言葉と致します。

 

 

 

 

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