現地メディア向け開発協力プレスツアーを実施


2月6日、在ウズベキスタン日本国大使館では、ウズベキスタンのメディア向けの開発協力プレスツアーを実施し、新聞・テレビ・ラジオ・通信社10社が参加しました。開発協力プレスツアーとは、現地メディアが日本の開発協力の成果や意義についてまとめて取材する機会を提供することで、裨益国の一般国民への情報発信を強化することを目的として、外務省が行っている事業です。
今回のツアーでは、タシケント市内で実施された以下の3案件を取材しました。
(1)平成28 年度一般文化無償資金協力案件「タシケント情報技術大学メディア訓練センター機材整備計画」
(2)平成30年度第二回中小企業・SDGs ビジネス支援事業 「地方学校教員の能力向上及び教育格差是正向け学習管理システム(LMS)に係る普及・実証・ビジネス化事業」
(3)青年海外協力隊「柔道」の活動視察
案件(1)タシケント情報技術大学メディア訓練センターは、2017年12月に結ばれたウズベキスタンと日本の政府間の取極めに基づき、ウズベキスタン共和国情報通信・技術開発省と国際協力機構(JICA)が協力して機材を供与しました。
本案件は,ウズベキスタンにおけるICT教育の中心であるタシケント情報技術大学において,多くの日本製の最新機材を使いながら,実際のテレビ番組作りに資する実務的な訓練を受けることができる「メディア訓練センター」を整備し,即戦力となるテレビ局の技術スタッフを養成するというプロジェクトです。
本プロジェクトを通じて,タシケント情報技術大学からより多くの優秀な人材が輩出されることによって,「ウ」のマスメディアのより一層の発展が期待されています。取材陣は、テシャバエフ学長の案内で校内を見学し、本物のスタジオさながらの設備と機材を興味深く見ていました。

案件(2)が実施されたタシケント第121番学校では、ウズベキスタン向けにカスタマイズされた日本の教材を利用して,学校教員の能力向上とタブレットを利用した学習管理システムの普及実証が行われています。日本の多くの学習塾が英語と数学,そろばんの教材開発に携わり,ウズベキスタンでの日本型学習の普及を目指しています。

ウズベキスタン国民教育省付属の情報通信技術開発センターのシステムを整備し,地方都市の教員もオンラインで指導方法を学習できます。取材陣は、計算問題に一生懸命取り組む生徒の様子や,タブレットを利用した最新式の授業について、熱心に取材していました。


案件(3)が実施された柔道連盟では、2018年10月から芦田弘毅隊員が活動しています。芦田隊員は,子供の時から柔道をたしなみ,日本でも指導した経験があります。柔道連盟では,子供たちから,ナショナルチームまで幅広く,日本の国技を教えています。取材陣は、芦田隊員に2020年東京オリンピックでのウズベキスタン選手の活躍可能性などを聞き、スポーツを通した日本とウズベキスタンの交流について理解を深めました。
プレスツアー実施後、参加したメディアによって、テレビ放送、新聞紙面、インターネットサイトを通じて、日本の開発協力の概要と実績、上記の3案件の成果について多くの報道が行われました。今回のプレスツアーを通じて、我が国の対ウズベキスタン開発協力に対するウズベキスタン国民の理解がより一層深まることが期待されます。
関連リンク(外部サイト)
情報通信開発省付属オンライン雑誌「Infocom」(2月7日付)
http://uz.infocom.uz/2020/02/07/hamkorlik-va-dostlik-aloqalari-har-sohada-mujassam/ (ウズベク語)
情報通信開発省ウェブサイト
http://mitc.uz/ru/news/view/1176
「協力と友情がすべての分野で具体化する」
・外務省付属通信社Dunyo:(2月12日付)